2020 アーリントンC・アンタレスS・皐月賞 レース回顧
レースラップ 12.4 - 10.8 - 10.9 - 11.6 - 11.9 - 11.7 - 12.1 - 12.9
先週の桜花賞さながらのタフな競馬となったアーリントンCを勝ったのは実績馬タイセイビジョン、内から突き抜けての完勝でした。
阪神マイルらしからぬハイラップを控えて進めたタイセイビジョンは、直線も空いたインをしぶとく伸びてきました。高速馬場のスピード勝負で実績がありながらもタフな流れも勝ち切り、この路線での実力上位は明らかですね。より速い馬場となるマイルカップは、できれば距離ロスのない内枠が欲しいところですが、十分有力候補となってきそうです。
２着ギルデッドミラーは一勝クラスも締まった流れでの押し切りでしたし、一貫したタフな競馬は合うように思います。マイルカップもそこそこ走れそうですが、タイセイビジョンの方がまだ一枚上、という感じもします。３着プリンスリターンは明確な早仕掛けで強い競馬ではありましたが、基本立ち回りで勝負したいだけに、府中で前進する感じはあまり持てないですね…。
レースラップ 12.6 - 10.9 - 13.1 - 12.3 - 12.2 - 12.1 - 12.0 - 11.9 - 12.7
ダートの実績馬対若い上がり馬の対決となったアンタレスSは、古豪ウェスタールンドが一まくりで突き抜け、嬉しい重賞初制覇となりました。
ウェスタールンドはいつもの後方待機策からコーナーで一気に差を詰め、直線も勢いそのまま押し切る強い内容でした。軽い馬場でよりキレの質が高まる馬ですし、結果的には力が違ったと言えるのかもしれません。地方でも質の違いで走れてしまいますが、中央の軽いダートで狙っていきたいですね。
２着アナザートゥルースはさすがに去年の勝ち馬、しぶとい競馬でした。阪神の1800もラストのしぶとさが活かせるコースなのでしょう。３着クリンチャーはダートでは初の積極策で幅の広さを見せましたね。地方ダートでも持ち味は活かせると思うので、賞金を早めに稼いでおきたいところです。
★皐月賞
レースラップ 12.2 - 11.3 - 12.1 - 11.8 - 12.4 - 12.9 - 12.2 - 11.9 - 11.8 - 12.1
試練の最内枠もなんのその、大外をまくり上げて押し切ったのは無敗のホープフルS王者コントレイル。サリオスとのマッチレースを制しての皐月賞勝利となりました。
コントレイルはスタートこそ出たものの当初は行き足がつかず中団、そこからうまく外に出すと素晴らしい機動力で上昇し、サリオスを力でねじ伏せる形での快勝でした。結果的に馬場のいい外を通れたことがサリオスとの差、とも言えますが、距離ロスの大きい中速いラップを持続し続けたのは、コントレイルの能力の高さの証明に他なりません。東スポ杯の圧倒的なパフォーマンスを見てもベストは高速府中でしかもある程度流れる形、ダービーでも特に死角は見当たらない印象です。
２着サリオスはインを通したことが最後の差になってしまいましたが、丁寧なエスコートに応えた高いパフォーマンスだったと思います。こちらも折り合いもしっかりつきますし、距離の不安は軽い馬場の府中ならほぼないと思うので、ダービーはいかにコントレイルより前で進められるか、持久力を活かせる展開にできるかというところでしょうか。個人的には、まだ勝負付けは済んでいないと感じています。
３着以下についた大きな差はそのまま能力差といえ、皐月負け組が二頭を逆転するのはかなり困難かと思います。別路線組がどこまで二頭に迫れるかがダービーの焦点ではないでしょうか。
