2020シンザン記念・フェアリーS レース回顧

★シンザン記念

レースラップ　12.5 - 11.1 - 11.8 - 12.6 - 12.2 - 12.2 - 11.5 - 12.0

前・内有利の馬場の中ペースはさほど上がらず、前でうまく立ち回った二頭の決着となりました。

サンクテュエールは出負けしながらも絶妙なリカバーで好位のインを追走、プリンスリターンが抜け出すところを計ったような差し切りで、改めてセンスの良さ、対応力の高さを示しました。馬場バイアスも大きく味方し、絶対能力としてJF上位組とはまだ差があるとは思いますが、レース運びのうまさは大きな武器になります。プリンスリターンはスローから一足で出し抜く自分の形を取れましたが…最後は素材の差でしょうか。完成度が高くどんな競馬もできる馬なので、トライアルならNZT向きかと思います。

タガノビューティーは終始外外で馬場に殺され、ルーツドールは高速適性が高すぎた故の前走でこの馬場では並の馬、ということになるでしょうか。

★フェアリーS

レースラップ　12.1 - 11.1 - 11.7 - 12.1 - 12.0 - 11.8 - 11.2 - 12.0

内・前有利の中、好スタートから単騎先行したスマイルカナが悠々逃げ切り、総合力勝負の中でハイペースへの追走力が問われる内容となりました。

スマイルカナは単騎先行から一足で出し抜く自分の競馬、ひいらぎ賞から更にペースを上げたことでパフォーマンスを上げてきた印象です。流れをしっかり作った鞍上の騎乗も光りましたね。同タイプでより強いレシステンシアがいるので、このままでは桜花賞は厳しい戦いになりそうですが、もう一段成長しさらに厳しいペースに耐えられるようなら楽しみです。チェーンオブラブはスタートを決めて自分のリズムで追走できましたし、ハーツ産駒らしく厳しい競馬でさらに良さが出た印象です。本質的には広いコース向きでしょうが、今後は更に速い馬場でどれくらいやれるかが課題でしょうか。

シャインガーネット、アヌラーダプラの人気二頭はどちらも追走負けという感じで、シャインはオークス路線向き、アヌラーダプラはより軽い馬場で、というところになるでしょうか。ダイワクンナナは単に弱かったですね…。