2020 愛知杯・京成杯・日経新春杯 レース回顧

★愛知杯

レースラップ　12.3 - 11.1 - 11.9 - 12.6 - 12.2 - 12.0 - 12.0 - 12.2 - 12.4 - 12.4

冷たい雨の中、重馬場で行われた愛知杯は、小倉中距離らしい向正面から淡々と刻む展開の中、適性と横の立ち回りが強く問われた一戦となりました。

勝ったデンコウアンジュはこの馬としては前目のポジションにつけ、４コーナーをきれいに捌いてインを突く善臣騎手の上手い立ち回りが光りました。若い頃のマイルで鋭い脚を使うイメージから、小回りの持続力勝負の中を一足伸びてくるレース巧者にシフトチェンジしています。ロスのない内枠が条件となりますが、ハマれば今後もうるさい存在になりますね。

２着アルメリアブルームは準OPも重めの小回りコースでの勝ち上がりでしたし、馬場・条件共に適性があったと言えそうです。恐らく中山牝馬Ｓが引退レースとなるでしょうが、1800は少し短いかもしれません。

人気どころは総崩れとなってしまいました。センテュリオは条件はこなしていてもポジション負け、重賞ではワンパンチ足りませんね。パッシングスルーは秋華賞でも崩れているように、スローから入って軽い馬場で長い脚を使う形が合っているのでしょう。似たタイプのフェアリーポルカが頑張れているだけに、残念な結果ですが…。

★京成杯

レースラップ　12.6 - 11.4 - 13.0 - 12.0 - 12.5 - 12.2 - 12.2 - 11.8 - 11.8 - 12.6

雨の影響が残りタフな条件で行われた京成杯。４ハロン目から淡々と流れる中、押し切りをはかるスカイグルーヴをクリスタルブラックが外から差し切りました。

終始インで溜めたクリスタルブラックは自分のリズムで追走し、外差し馬場の恩恵もあって一気に差し込んできました。ラスト12.6の展開に乗じた分も大きく、噛み合ったレースと言えますし、高速馬場、全体が流れた時に力を発揮できるか等の課題はありますが、追ってからはかなり鋭いですし、府中での走りも楽しみな一頭です。

２着スカイグルーヴは強い競馬をしましたが、ラスト落としている辺り少し適性外の馬場だったのではないでしょうか。賞金も積めましたし、オークス路線では軸になり得る一頭だと思います。ディアスティマはうまく運ばれましたがキレ不足は否めず、自己条件だと逆に危ないかもしれません。ヒュッゲはディアスティマ比較でここまで負けるのは、輸送の影響としか考えられないですね。　

★日経新春杯

レースラップ　12.6 - 11.2 - 11.9 - 12.9 - 13.0 - 12.9 - 12.1 - 12.8 - 12.2 - 11.8 - 11.7 - 11.8

相変わらずタフな設定の京都芝で行われた日経新春杯は、中緩みのラップの中でロスなく運んだ三頭の決着となりました。

スタートを決めたモズベッロは中団のインの絶好位を追走、４角でスムーズに外に出すと直線でスパッと切れ、楽勝と言えるパフォーマンスを見せました。馬場適性もかなり高かったでしょうし、ゆったり行って持続力を活かす形が合いますね。今後は高速対応が課題となってきそうですが、まだ４歳ですし少しずつ力をつけていければ、ですね。

２着レッドレオンはレース巧者らしい立ち回りを見せましたが、４角の捌きに少し手間取ったところが最後の差になりました。とにかくセンスが良く、ある一定のレベルで内枠ならなかなか崩れないタイプかと思います。負けた組ではアフリカンゴールドは恐らく軽い馬場向きで、適性が向けばすぐ巻き返してこれるかと思います。